病気と漢方薬

病気と漢方薬について。漢方医学からみた病気の捉え方やその特徴と、子宮筋腫、子宮内膜症など
婦人科系の病気の処方の方法、例などを紹介します

漢方医学の特徴

病気の治療をおこなう場合、病院ではその症状を抑えると共に、原因となる要因を散らすことが行われますね。目の病気には目薬で症状を緩和し、耳の病気には炎症を抑える飲み薬を…という具合に。

漢方医学の考え方は、西洋医学のそれとは少し違っています。病気になるにはその人の体の基本的要素の中に弱っている部分や異常をきたしている部分があるため。それを漢方薬によって正しく軌道修正してやることで体調や体質がよくなり、その結果症状もよくなる、という仕組みです。

ですから、同じ病気の患者でも、その人個人の状態によって全く違う漢方薬が処方されることは珍しくありませんし、体質を根本的によい状態へ導くため、他の病気や精神的な悩みまで一緒に解消されることも多いのです。副作用も少なく、個人に合った処方ができるため、赤ちゃんや子供から、体力の減退した高齢者まで安心して利用できるのも嬉しいところです。

漢方薬の処方例

たとえば、女性特有の婦人科系の悩み、子宮筋腫や子宮内膜症を例にとってみましょう。西洋医学では、投薬によるホルモン療法がおこなわれることが多く、症状によっては筋腫や子宮全体の摘出手術を行うこともあります。

漢方ではこの症状を骨盤内が鬱血(血の循環が滞っている)している「お血」状態であるととらえ、これを解消する処方がよく用いられます。具体的には「当帰芍薬散(痛みや冷えのある人に)」、「桃核承気湯(汗をかきやすく、のぼせがある人に)」など。

体が冷えやすかったり、体内の熱のバランスが悪いなど、体の機能のおかしいところを整えてくれますので、子宮の異常を解消するだけでなく、体全体を健康にしてくれるでしょう。また、西洋医学による治療と併用することで、新薬(西洋薬)による副作用がでるのをおさえてくれるものもあります。

体調不調の治療に漢方薬を利用したい時は、このような漢方薬の仕組みをよく理解し、できるだけ自分に合った処方をしてくれる専門家に相談することをおすすめします。